雑草という草はない。みな名前がある。

個性の見つけ方を教えてくださいを読んで、「雑草という草はない」という今は亡きやんごとなき方のお言葉を思い出した*1
さて、この有名な言葉。いったいどのような意味でおっしゃったのだろうか?おっしゃったのがやんごとなき方であるだけに、色々な含意を読み取ることもできる。(文字通りの意味でおっしゃったのだとしても、このたった9文字の文章はこれをして名君であることの証左であると言えるだけの言霊を持っているとは思う。君主の言葉はかくありたいものである。)
ところがググってみても、色々な前後関係を述べるサイトがありいまいち分からないのである。

いったいどれが正しいのだろうか?なお、入江相政氏説の出典は入江相政 編「宮中侍従物語」である。一方、安倍晋太郎氏説は岩見隆夫 著「陛下の御質問」である。入江相政氏説は言われた本人の編であり、やや信頼がおけるだろうか。しかし、たった昭和の時分のことがここまで正確に伝わっていないという事実に驚きである。一体、口伝とはここまでいい加減なものか。(※どなたか、本当のところを知っている方がいましたら教えてください。)

*1:思い出したのは、つい最近山口貴由覚悟のススメ」を読み返したからだけど。「覚悟のススメ」では『雑草などという草はない』とは主人公覚悟の台詞。