国民一人当たりの借金???

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040924-00000901-jij-pol
国債や国の借入金の残高が729兆円だそうです。

ところで、こういう報道ってなぜこういう恣意的な表現を使うんでしょうか?

国民1人当たりでは約571万円の借金を負っている計算

ダウトです。
国の借金は国民の借金ではありません。国民に国の借金を返済する義務などありません。というか、通貨を発行する権限を持っているヒトの借金の心配をしてあげる必要なぞ、どこにあるんでしょうか?

そもそも借金(=債務)があるということは、誰かが金を貸している(=債権者がいる)ということです。
日本の国債はほとんど国内で買われているので、貸してる人は企業か家計(国民)です。
従って正しい表現はこうなります。

国民1人当たりでは約571万円の国への債権(=金融資産)がある計算

国債のほとんどは銀行と郵便局と日銀が買っているので、国民1人当たりの債権高を計算する意味ってのもちょっとわからないのですが・・・
(まあ、預貯金の投資先がないから国債を買っているという文脈では1人当たりいくらか計算するのは無意味ではないけどさ)